プレゼンテーション

ブラジルの味が出雲で発見 ー ブラジルと神の国が出会うとき
2025年10月30日 コメントはありません
静かな出雲の街は、今もなお日本の古代神話の息吹を息づかせています。しかし、神社や田園地帯の合間には、思いがけない香りが漂っています。ブラジルのシュラスコのスモーキーな香りです。ここ西日本の山陰地方では、炭火を囲む様々な文化が出会い、ある夫婦の旅が世界の半分を繋ぎます。
日本の西海岸に位置する出雲は、「神々の国」として知られています。出雲大社を象徴するこの地には、今もなお日本の精神を形作る不朽の神話が息づいています。
出雲平野は、斐伊川と宍道湖の水に育まれた肥沃な田んぼで有名です。地元の人々は、戦時中でさえ出雲は飢えることがなかったとよく言います。それは、この土地の豊かさを物語っています。
黄金色の穀物畑に囲まれ、日本海に抱かれたこの静かな街は、ゆったりとした、ゆったりとしたペースで流れています。
東京から出雲縁結び空港まではわずか90分の飛行機、あるいは岡山経由で風光明媚な特急やくも号に乗れば7時間の旅で、日本の新たな一面を発見できます。もっとゆったりと過ごしたい方には、寝台列車「サンライズ出雲」がおすすめです。12時間の旅で、旅そのものが物語の一部となるような旅をお楽しみいただけます。
人里離れながらも深い情緒を湛える出雲は、田園の静けさと文化の奥深さが融合し、これから繰り広げられる物語にうってつけの場所です。
出雲大社からほど近く、出雲ドーム近くの静かな平野町に、パリージャ・ステーキハウスはあります。この神聖な街にブラジルの風味を添えたレストランです。ルイス・カルロス・ドス・サントス氏と妻のアケミ氏によって2021年にオープンしたこの店は、勇気と再生の物語を語りかけます。
イグアスの滝で有名なブラジル南部の州、パラナ州出身のルイスは、かつて警察官として働いていました。彼は過酷な仕事から身を離し、日本でより静かで楽しい生活を求めました。サンパウロ出身のアケミは、かつてブラジルで小さなパン屋を経営していました。彼女の味覚と温かさが、今、彼らのレストランの魂を形作っています。
しかし、なぜ出雲にブラジル人がいるのでしょうか?
その答えは、この街の産業にあります。ここには電子部品を製造する工場がいくつかあり、多くのブラジル人労働者を雇用しています。現在、出雲には3,000人以上のブラジル人が暮らしており、子供たちの笑い声(日本語とポルトガル語が混ざり合ったもの)は、今や街の日常の一部となっています。
PARRILLA では、フェイジョアーダ(豆のシチュー)、ビナグレーテ(トマトのサラダ)、アロス デ アルホ(ガーリック ライス)といったブラジルの家庭料理をメニューに取り入れています。
しかし、その味わいを超えて、それぞれの料理には静かな土地の感覚が宿っています。ルイスとアケミは、出雲の田んぼを支える肥沃な平野で乳牛を育てている川上牧場の牛乳を使用しています。野菜は地元の小さな農家から仕入れており、周囲の川から運ばれるミネラル豊富な土壌が料理に優しい甘みを与えています。ブラジルの辛さとスパイスが、日本の田園地帯の穏やかで素朴な色合いと溶け合う、まさにテロワール
の融合です。
アケミの手腕は、ブラジルの伝統料理だけにとどまりません。柔らかく、重層的な味わいのラザニアは、普段ナスを敬遠する人さえも虜にするほどの傑作です。それは、シンプルな食事を静かに心を解き放ち、心温まるひとときへと変えてくれます。彼女の手にかかると、家庭料理は普遍的なものへと変わり、文化、思い出、そして個人の嗜好をつなぐ架け橋となるのです。
写真提供:PARRILLA STEAK HOUSE
カウンターの奥には、ブラジルの伝統的なサトウキビ蒸留酒であり、国民的カクテル「カイピリーニャ」の魂とも言えるカシャッサ・ヴェーリョ・バレイロのボトルが、部屋を満たすネオンの輝きを放っている。その横には、ルイスが自家製で作るインフュージョンが並んでいる。シナモンスティックとハーブを琥珀色のリキュールに浸したもので、それぞれのボトルが小さなランタンのように輝いている。それらは職人の技と心遣いの静かな物語を語り、出雲の静かな夜とブラジルの活気に満ちた暖かさを繋いでいる。サトウキビとスパイスの香りが、炭火焼きの煙と混ざり合い、かすかに漂っている。
壁には、ルイスが警察官だった頃のレプリカの銃が、装飾的な日本刀の隣に掛けられており、規律と細部へのこだわりを象徴しています。暗い壁と鮮やかなネオンライトが映画のような雰囲気を醸し出し、出雲郊外にいることを忘れさせてくれます。
光と香り、そして記憶が交差する、都会的でありながら深くパーソナルな空間です。
「料理は美味しくて、ブラジルの味を存分に味わえます。ルイスさんとアケミさんは温かく、おもてなしの心もたっぷりで、とても居心地が良いです」と、出雲の常連客は笑顔で語った。
店内には、炭火の燃える音と肉の焼ける香りが漂い、ポルトガル人の笑い声が柔らかな音楽に溶け合い、夜風が出雲の静かな通りを吹き抜けます。
週末には、ルイスさんとアケミさんは地域のイベントに参加し、屋台で焼きたてのシュラスコを振る舞い、いつも笑顔に囲まれています。
暗い壁とネオンの輝きは都会的な雰囲気を漂わせているが、店内の雰囲気は温かく、親しみやすい。まさにブラジルの味が出雲に根付いた場所だ。
なぜここに残ることを選んだのかと尋ねると、ルイスは微笑んだ。
「出雲の人たちは親切なんです」と彼は言った。「田舎暮らしが大好きで、ずっとここにいたいんです。」
彼の言葉は、静かな出雲の夜に残る炭の残り火のように、柔らかく輝きながら、いつまでも残る。
—文:斎藤隆・表紙写真:PARRILLA STEAK HOUSE
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